ごじょクルは、大切なご家族を守るために、冠婚葬祭の積立やセレモニーのご準備をお手伝いをいたします。
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第187話~第189話 生前葬の準備
★第187話「生前葬の準備(1)」
おばあちゃんの理解を得て、生前葬を実現することに決めたおじいちゃん。お父さんとお母さんも「2人が納得して行なうのなら、全面的に協力するよ」と約束しました。
おじいちゃんは互助会の担当者に連絡し、家に来てもらって打ち合わせをすることに。
おじいちゃんの希望は3つです。
●今までお世話になった人たちに喜んでもらえるおもてなしをしたい
●自分の口できちんとお礼を伝える時間がほしい
●昔の友人たちと一緒にギターを演奏したい
「ギターの演奏は、できれば、なんですけど…」と遠慮がちなおじいちゃん。
担当者は明るい笑顔で「ギターの演奏、いいじゃないですか! さすが互助さんですね。ご希望通りに、すべてやりましょう!」。
こうしてさっそく準備に取り掛かりました。
(つづく)
★第188話「生前葬の準備(2)」
おじいちゃんはさっそく昔の友人の大川さんと小山さんに連絡を取り、「生前葬で一緒にギターを演奏してくれないか」と協力を仰ぎました。2人とも多少驚いたものの、快諾。以降、おじいちゃんたちはしばしば集まり、ギターの練習に励んでいます。
そんなある日、おじいちゃんの生前葬の話を聞いた長男がやって来ました。
長男「生前葬で、僕らからもおじいちゃんにお礼を言わないか?」
お母さん「そうね、わたしたちの気持ちも伝えたいわ」
お父さん「しかし、改まってお礼をいうとなると、父さんは恥ずかしがるんじゃないかな」
長男「だからさ、みんなでサプライズを考えない?」
次男「いいね! おじいちゃんを思いっきりびっくりさせて、喜ばせよう!」
お母さんは福岡にいる長女に電話しました。おじいちゃんの生前葬に向けて、互助家が一致団結。お父さんは互助会の営業担当に連絡し、相談にのってもらうことに。
おばあちゃんはその様子を見ながら「おじいちゃん、わたしたちは素敵な家族に恵まれたわね」とつぶやきました。
(つづく)
★第189話「おじいちゃんの生前葬(1)」
いよいよ生前葬の当日、セレモニーホールに50名余りの人々が集まりました。おじいちゃんは大勢の参列客を前に感無量。司会者の開式の言葉に続いて、挨拶をします。
おじいちゃん「本日はわたしのために、こんなにも大勢の方々が集まってくださいまして…、誠に、誠にありがとうございます…!」
涙ぐんでいるおじいちゃんを、温かく見守る一同。おじいちゃんは続けて、生前葬を開催することにした理由や経緯を語りました。
「ここ数年の間に大切な友人や弟を亡くしまして、遅ればせながら、人生の終焉について真剣に考えるようになりました。そしてこれまでの人生を振り返り、わたしはとても幸せだったな、と。本日ここに集まってくださった皆様のおかげです。どうしても自分の口でお礼を申し上げたくて、本日お集まりいただいた次第です」
「皆様と出会えたことで、わたしの人生は豊かになりました。本当にありがとうございます…! そして、長年連れ添ってくれた妻をはじめ、家族にも礼を言わせてください。みんなが寄り添ってくれていたから、人生に花を咲かせることができたと思っています。ありがとう」
おばあちゃんの頬に一筋の涙が光りました。
(つづく)