ごじょクルは、大切なご家族を守るために、冠婚葬祭の積立やセレモニーのご準備をお手伝いをいたします。
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第181話~第183話 おじいちゃんの爆弾発言
★第181話「おじいちゃんの爆弾発言(2)」
弟や友人の葬儀を振り返りながら、一人考え込んでいたおじいちゃん。夕食の席で「ちょっと考えたんだが、生前葬をやろうと思うんだ」と言い出しました。
突然のことに、家族はあぜん。
お父さん「おいおい、急に何を言い出すんだ」
お母さん「お義父さん、どうしたんですか?」
お父さんやお母さんは慌てましたが、おばあちゃんは声も出ないようです。おじいちゃんはおばあちゃんを気に掛けながらも、自分の考えを述べました。
おじいちゃん「これまでいろいろな人の葬儀に参列して、一つだけ、気になっていることがあるんだ。長い人生の中で誰しも、心から大切に思っている人たちや、世話になった人たちがいるだろう。そういう人たちに最期にお礼を言えないのは、心残りじゃなかっただろうか、と」
おじいちゃんの話は、まだまだ続きます。
(つづく)
★第182話「おじいちゃんの爆弾発言(3)」
家族に「生前葬をする」と告げたおじいちゃん。一同はおじいちゃんの話に耳を傾けながら、考え込んでいます。
おじいちゃん「私もこれまでにエンディングノートや遺言を書いて、自分の葬儀をどうするべきか、さんざん考えてきた。でもな、どんなに準備をしても、大切な人や世話になった人に、自分の口でお礼を言うのには及ばない。私はきちんと自分の口でお礼とさよならを言いたい、そう思ったんだよ」
お母さん「お義父さんが終活をしてきた中で、いろいろ考えて、生前葬に辿り着いたということですね」
お父さん「生前葬か…」
お父さんもお母さんもおじいちゃんの決意は理解しましたが、言葉が続きません。おばあちゃんはショックを隠せない様子で、黙って席を立ち、部屋から出て行ってしまいました…。
(つづく)
★第183話「おばあちゃんの悲しみ」
生前葬をするというおじいちゃんの爆弾発言に、おばあちゃんは酷くショックを受けていました。死は誰にだっていつか訪れるものと、おじいちゃんと共に前向きに終活をしていたおばあちゃん。しかし、心中は複雑なようです。
(どちらが先に逝くかはわからないけれど、いつかはお別れの日が来る。それはわかっているわ。でも、2人とも元気だし、まだまだ先のことでしょ?)
(それなのに生きているうちにわざわざお葬式をするなんて…。なんで、そんな悲しい思いをしなきゃならないの…!)
一人、思い詰めてしまっているおばあちゃん。おじいちゃんは申し訳ない気持ちになり、おばあちゃんに明るく声を掛けました。「なあ、明日、久しぶりに映画を観に行かないか?」
(つづく)