ごじょクルは、大切なご家族を守るために、冠婚葬祭の積立やセレモニーのご準備をお手伝いをいたします。
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第109話~第111話 おじいちゃんの弟の葬儀
★第109話「おじいちゃんの弟の紙芝居②」
おじいちゃんは紙芝居を持ち帰り、おばあちゃんにボランティアの話をしました。そして、弟が作った紙芝居の中から「家族のたからもの」をおばあちゃんに披露すると―。
「いいお話ですね。絵もとても上手だわ。子供たちもさぞかし喜んだでしょう」
「なかなか評判はよかったらしいよ。私は全く知らなかったんだが…。それで、思いついたんだ。この紙芝居を葬式でやったらどうだろうか?」
おじいちゃんは、弟のお葬式で参列者に紙芝居を披露したいと言うのです。
「まあ! それはいいですね! ぜひ、やりましょうよ」
「そうだな。私のように、弟のボランティア活動を知らない人はたくさんいると思うんだが、弟の人柄をもっと知ってもらえそうだ」
「きっといいお葬式になるわ。あなたにしては、なかなかの名案ですね(笑)」とおばあちゃんはにっこり微笑みました。(つづく)
★第110話「おじいちゃんの弟の葬儀」
互助会の営業担当に紙芝居の件を相談したおじいちゃん。担当者は「それは素晴らしい案ですね」と賛成し、読経の代わりに紙芝居を披露することを勧め、葬儀の段取りが大方決まりました。
(互助会には、また助けられたな。互助会のおかげで素晴らしい葬儀ができそうだ)
おじいちゃんが互助会の会員証を使ったのは、長女の結婚式に続いて2度目。まだ1年も経っていません。
おじいちゃんの弟は、自身の葬儀代をきちんと遺していました。しかしおじいちゃんは、そのお金に手を付けず、互助会を利用。自分が“家族のために”加入した互助会で葬儀を行ない、弟を送り出してあげたかったのです。
弟の遺影を見ながら、とてもやさしい笑みをこぼすおじいちゃん。
そして、いよいよ紙芝居披露のとき―。思いがけない参列者が現れました。(つづく)
★第111話「おじいちゃんの弟を見送る、小さな参列者」
読経の代わりに弟の紙芝居の朗読が始まると、外からかわいらしくにぎやかな声が。弟が訪問していた児童施設の子供たちが、こぞって駆けつけてくれたのです。
「これは…!」とおじいちゃんはびっくり。そして慌てて紙芝居を止め、冒頭からやり直すようにお願いしました。
行儀よく座り、紙芝居を見つめる子供たち。
そんな予想外の光景におじいちゃんは目を細め、その目から涙がこぼれています。
(よかったな。こんなにかわいい子供たちに見送ってもらえて…)
紙芝居が終わると子供たちは一列に並び、かわいい花やお菓子を次々と弟の棺に入れてくれました。
「おじさん、ありがとう!」「ありがとう!」
おじいちゃんはそのかわいらしい声を聴きながら、何とも言えない気持ちに。溢れ出る涙を拭うことも忘れていました。(つづく)