第13話~第15話 おじいちゃん、エンディングノートを書く
★第13話「おじいちゃん、エンディングノートを書く」
おばあちゃんに終活を勧めたおじいちゃんの方が、エンディングノートをなかなか書き進められていなかったことが発覚。
おじいちゃんはほぼ白紙の状態のエンディングノートを家族の前で開き
「20代、30代って思い出してると、思い出にふけっちゃってね…」
お父さん「いいことじゃないか。昔のことをゆっくり思い出す機会って、なかなかないぞ」
「そうね。私も楽しかったわ」とニコニコ顔のおばあちゃん。
すると次男が
「オレ、おじいちゃんの思い出話、聞きたい!」と言い出し、
長女も「私も!」と賛同。
長女「ねぇ、おじいちゃんとおばあちゃんが結婚したのは20代?」
長女と次男は、初めて聞く祖父母のなれそめに興味津々でした。(つづく)
★第14話「おじいちゃん、第1章を書き上げる」
家族に語り聞かせるかたちで、自分の人生を振り返るおじいちゃん。
学生時代はギターに夢中だったこと、おばあちゃんとの結婚式で緊張したこと、お父さんが生まれてとても嬉しかったことなど、時折、遠い目をして語るおじいちゃんの顔はキラキラしています。
次男「おじいちゃん、ギター弾けるんだ。かっこいい~。今度一緒にやろうよ!」
おじいちゃんは「いいねぇ」と言いながら、「これからやりたいこと」の欄に「孫とギターを練習する」と書き込みました。
長女「じゃあ、私はおじいちゃんと旅行に行く! ねぇ、みんなで行こ!」
おばあちゃん「わぁ、行き先はどこがいいかしら?」
…こうして家族でにぎやかに語り合いながら、おじいちゃんは第1章を書き上げました。(つづく)
★第15話「エンディングノート第2章“わたしのお葬式”」
エンディングノートの第1章を記入したおじいちゃん。次は第2章“わたしのお葬式”です。が、なかなか筆が進んでいない様子。
「おじいちゃん、元気?」
別居中の長男(孫)がおじいちゃんの書斎に入ってきました。
「お母さんから聞いたよ。みんな、“終活”で盛り上がってるんだって?」
「おぉ~、いらっしゃい。でもなぁ・・・」
おじいちゃんは自分がどんなお葬式をしてほしいのか、なかなかイメージできないことを伝えました。
長男(孫)はエンディングノートをのぞき込み、「①宗教・宗派について、②お葬式をしてほしい場所・・・。へぇ~、細かく記入するんだね」
「そうそう。一番難しいのは“演出”だな」と悩ましげな顔のおじいちゃん。
長男(孫)は「じゃあさ、おじいちゃん・・・」(つづく)