★第1話「おじいちゃん、”終活”を始める!」
おじいちゃんが10年ぶりに同窓会に出席し、”終活”の話を聞いて帰ってきました。ひとり書斎にこもり、考え事をしています。
「終活とは、自分の最期を迎える準備をポジティブに考えること、か。聞いたことはあったが、昔の仲間がみんな始めているとは。う~む、ポジティブ、ポジティブ…」
おじいちゃんは葬儀について調べてみようと、パソコンで検索。検索ワードは「葬儀 費用」。
「なにっ!? こんなに費用がかかるのか! 家族に迷惑をかけられない。でも、何をどうすればいいものやら…」
“終活”に興味津々でしたが、前途多難の様子。そこでおじいちゃんは…(つづく)
★第2話「“エンディングノート”って?」
“終活”を始めようと決意したおじいちゃんですが、具体的に何をすればよいのかさっぱりわかりません。結局、昔の仲間に相談し、”エンディングノート”なるものを教えてもらいました。さっそくノートを開き、試してみるようですが…。
「う~、わからん!」
エンディングノートとは「おもに高齢者が死後を見据えて、自身の希望を書き留めておくノート」のこと。
これまで大きな病気やケガもなく、72歳にして元気いっぱいのおじいちゃん。実は“死”についてきちんと考えたことがないため、いきなり頭を抱えてしまいます。そこへ、別居中の長男が帰ってきて…(つづく)
★第3話「おじいちゃん、長男に告白する」
車で30分くらいの地に暮らしている長男(孫)が、実家にやってきました。おじいちゃんの書斎をのぞくと、何やらノートを前に格闘しています。
「おじいちゃん、…何の勉強中?」
突然、声を掛けられたおじいちゃんはびっくり!
「わっ! おいおい、驚かさないでくれよ」と、慌ててエンディングノートを隠そうとしますが、時すでに遅し。誰にも言わない約束で白状しました。
「エンディングノートねぇ。…おじいちゃん、もしかして何かの病気!?」
「いやいや、元気だよ。ただな、おばあちゃんより私のほうが早く逝くだろう。そのときに、おばあちゃんやお前の父さんたちが葬式やら相続やらで困らないように、さ」
「でもそれなら…」と長男はある提案をしますが…(つづく)