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お葬式にまつわるトリビア

記事公開日:2018.10.29/最終更新日:2023.04.04

読了予測:約2分

国や宗教によってもさまざまな違いがあるお葬式。日本の中でも地域によってさまざまな慣習があります。そして、お葬式にまつわることには全て意味があります。そんなお葬式のトリビアをいくつかご案内しましょう。

お香典の由来とは

お香典の本来の意味は、香りを沿える、お香を薫じて添えるということでした。そのお香を買うためのお金として金銭を包んだことがその名の由来といわれています。

ローソクの意味

火を点けるためのものと思われていますが、元々はローソクではなく灯明を使用していました。灯明は祭壇を飾るための灯りで、仏の知恵を表すと同時に魔を払うことができると信じられていました。灯明でなくローソクになった今も、その意味が込められています。

湯灌の意味

納棺前に故人の身体を清める儀式を湯灌といいます。かつては遺体を入浴させていましたが、近年では入浴ではなく清拭(せいしき)を行い、死化粧を施します。腐敗が進んだ遺体を保護するための衛生上の理由もありますが、故人の悩みや煩悩を洗い流し、旅支度を整え、無事に成仏するよう願いを込める儀式です。

死装束はなぜ白い

納棺されるときに、故人に着せる白を基調とした装束が死装束です。この装束は元々、仏教において巡礼ないし修行する僧侶の装束でした。故人が浄土へ旅立つ、または善光寺などへ巡礼に行く、という願いを込めてこの白い巡礼装束を着せるようになったのです。ちなみに、死出の旅を説かない浄土真宗には死装束はないそうです。

お葬式で黒い服を着るのはなぜ

黒は喪に服すという意味合いがありますが、死神が誰だかわからないように黒い服を着るという説もあります。

茶碗を割る

西日本を中心にお葬式が終わったら故人が使っていた茶碗を割るという慣習があります。死者が舞い戻ってこないようにというおまじないです。

故人を送り出すときには仮門をつくる

故人を棺に納め家から送り出すときに、通常の門から出すのではなく、簡単な門(仮門)を作ってそこから出すという慣習があります。死者のための特別な門ということで、この門は出棺後にすぐに壊します。使者が舞い戻るのを防ぐためという意味があるようです。

火葬場の往復は違う道

火葬場の行き帰りは同じ道を通らないこととされています。死神が追いかけてこないように、死者が舞い戻ってきて生者に害をもたらさないためのおまじないです。

同年齢のものが死んだとき耳をふさぐ

お葬式の場というわけではありませんが、故人が同じ年だったときには、お餅や団子をつくり、それで耳をふさいで祈りを唱えるという慣習があります。同じ年のものは同じことをしていることが多いので死霊がつきやすいという理由で、特に子どもが亡くなったときの厄払いのようです。