2021年は聖徳太子が亡くなってから1,400年にあたるそうです。気が遠くなるような年忌ですが「1400年御遠忌(ごおんき)」といって、記念行事や法会が聖徳太子に縁ある寺院や自治体で数多く催されます。なお、聖徳太子が亡くなった年には諸説あるため、2021年から2023年にわたって御遠忌の年となっています。そこで2021年に開催が決定している行事を調べてみました。
特別展「聖徳太子と法隆寺」
御遠忌にまつわる行事の目玉ともいえるのが、奈良国立博物館と東京国立博物館で開催されるこの特別展です。いずれの会場も国宝薬師如来坐像が展示される同じ特別展ですが、各会場限定の展示物があるのでできれば両博物館ともに訪れたいところです。
【奈良会場】
4月27日(火)から6月20日(日) 奈良国立博物館
見どころ:国宝観音菩薩立像(夢違観音)、重要文化財聖徳太子坐像(七歳像)
【東京会場】
7月13日(火)から9月5日(日) 東京国立博物館
見どころ:聖徳太子二王子像(模本)狩野養信模写、国宝天寿国繡帳
縁ある寺院の法会、特別拝観
【法隆寺(奈良県)】
3月22日(月)から3月24日(水) 大会式(10年に1度の聖霊会)
3月20日(土)から5月31日(月) 法隆寺秘宝展(春季)
4月3日(土)から4月5日(月) 聖徳太子1400年御遠忌
9月22日(水)から11月30日(火) 聖徳太子1400年法隆寺秘宝展(秋季)
【叡福寺(大阪府南河内郡太子町)】
聖徳太子の墓所とされる叡福寺北古墳(磯長墓・しながのはか)があります。
4月10日(日)から5月11日(火) 聖徳太子1400年御遠忌大法会
4月10日(日)から5月11日(火) 特別拝観「聖徳太子絵伝」一挙公開
【朝護孫子寺(奈良県生駒郡平群町信貴山)】
聖徳太子自ら刻んだ毘沙門天を本尊として創建し「信ずべき貴ぶべき山(信貴山)」と名付けたとされています。
3月の特定の日に 聖徳太子1400年御遠忌特別拝観(経蔵特別公開と開山堂・霊宝館拝観)
聖徳太子関連年表
聖徳太子といえば、昭和の時代は壱万円札を象徴していました。今は福沢諭吉にその座を譲りましたが、人気がある偉人の1人であることに変わりありません。聖徳太子が説いた「和」の思想は、今こそ必要なのかもしれません。御遠忌は改めてその生涯を辿りながら教えが持つ意味を問い直すきっかけになることでしょう。
西暦 | 出来事 |
574年 | 誕生 |
593年 | 推古天皇の皇太子となる |
593年 | 四天王寺建立 |
600年 | 第1回目の遣隋使を派遣 |
601年 | 斑鳩宮を造営 |
603年 | 冠位十二階を制定 |
604年 | 十七条憲法を制定 |
605年 | 斑鳩宮に遷都 |
607年 | 小野妹子らを遣隋使(第2回)に派遣 |
607年 | 法隆寺を建立 |
622年 | 薨御(こうぎょ) |
※ 薨御:親王・女院・摂政・関白・大臣が死去すること
まだ詳細が決定していない行事も多いと思われます。縁ある寺院である、四天王寺、斑鳩寺(兵庫県太子町)。縁ある自治体である、兵庫県太子町、奈良県斑鳩町などでも、さまざまな行事、イベントが開催されることでしょう。新型コロナウイルス感染症拡大による影響は終息の兆しが見えていませんので、行事等に参加するのは中々に難しいところではありますが、感染防止対策を徹底した上でなんとか訪れてみたいものです。