高知県は、日本の四国地方に位置する県で、総人口は約67万人。
全国で3番目に人口が少なく人口密度は西日本で最も低い県です。
県庁所在地は高知市で、県民の半数に当たる約32万人が居住しています。
温暖で恵まれた天候を活用して園芸農業や野菜の栽培が進められており、ナスやニラ、ミョウガなどは日本一の生産量となっています。
森林面積率が84%と全国屈指の森林圏を活かした林業や、カツオやマグロなどの漁業なども発達してきました。
工業では、農機具やセメント、紙の製造が中心となっていましたが、最近では電子部品などの出荷額が増えています。
高知県の代表的な互助会は、こちらの「2つ」です。
- 株式会社ベルモニー
- 株式会社ドリーマー
高知県民が葬儀にかける費用は、143万3268円の全国19位で、比較的お金をかけている地域です。
高知県では、昔から伝わっている葬儀の慣習は未だに残っていますが、かつてのような地域住民が総出で手伝いをし、親戚一同が集まって営まれる大規模な葬儀は数を減らしています。
代わって家族葬を中心とした限られた人たちで故人を送り出す「小規模な葬儀形態が主流」となってきています。
それに伴い、葬儀にかける費用も次第に低下してきており、この傾向は今後も続くものと思われます。
互助会に加入することのメリットとして挙げられるのは、毎月の積立を続けていくことで、将来の冠婚葬祭にかかる費用を用意することができることです。
また、万が一のときの相談先が決まっているため、安心感を得ることができます。
ただし、互助会の積立金だけでは、冠婚葬祭にかかるトータルの費用には足りないこと、互助会で提案しているプランが限定的であること、互助会を解約するには手数料が必要なことなどは、しっかりと確認しておく必要があります。
目次
高知県の互助会
高知県内で事業展開している「2つの互助会」をご紹介します。
株式会社ベルモニー
ベルモニーは、1972年(昭和47年)に香川県高松市で創業し、現在は愛媛県松山市に本店を構えて愛媛県と高知県で事業展開しています。
従業員数は480名で、冠婚葬祭事業の他、貸衣装・法要・仏壇墓石販売などの事業を行っています。
高知県内には、1か所の結婚式場と21か所の葬儀ホールを保有し、法要会館も1か所運営しています。
ベルモニーの葬儀ホールは、家族葬向けの小規模なものから社葬が行える大きなホールまで、様々なタイプが揃っています。
株式会社ドリーマー
株式会社ドリーマーは、1968年昭和43年)愛媛県西条市に株式会社東予互助センターとして創業されました。
現在は、高知県高知市に本店を構え、高知県と愛媛県で事業展開しています。
全体では、4か所の結婚式場と15か所の葬儀ホールを運営しており、そのうち高知県内に、1か所の結婚式場と4か所の葬儀ホールがあります。
高知県の葬儀事情
高知県の葬儀事情について、葬儀の「慣習」や「費用」、「主な斎場」をご紹介します。
特徴
近年では、家族葬を主流とした「小規模な葬儀スタイルが大勢」となっていますが、高知県の葬儀では、他県と比べて多めの会葬者が訪れます。
大人数の宴席が設けられることも多く葬儀費用が比較的高めとなっています。
歴史的な経緯があり、高知県内では神式で葬儀を行う家庭が多いのも特徴です。
納棺の際には、故人に羽織袴を着付ける習慣がありましたが、着物を裏返しにし、前後ろを逆にして着させていました。
これは、日常から死という穢れを切り離す意味の「逆さ事(さかさごと)」の一種といわれています。
費用
2017年一般財団法人 日本消費者協会「第11回 葬儀についてのアンケート調査」によると、高知県は143万3268円で全国19位でした。
これは四国地方で一番高い金額となっています。
高知県では、人を集めてもてなす文化が根強く、葬儀の席でも大勢での飲食となることから費用がかかっているようです。
ただし、葬儀形態は他県と同じようにコンパクトなタイプが増えています。
以前のような大規模な葬儀は年々少なくなってきており、家族や関係の近い人など限られた人数で故人を送り出す家族葬が主流となっています。
それに伴って、葬儀にかける費用も低下傾向となってきています。
この流れはこれからも続くと考えられています。
斎場
高知県内の主な公営斎場をご紹介します。
<高知市斎場>
高知市斎場は、高知市が運営する公営斎場です。
火葬炉10基を備えており、3室の式場を併設しているため移動の負担もありません。
安置室を備えていることから、通夜から告別式まで1か所で行うことができて利用しやすい施設です。
(アクセス)とさでん交通「枡形駅」から徒歩17分
<香南斎場>
香南斎場は、香南市が運営する公営斎場です。
火葬施設だけですので、葬儀は別の式場で行ってから移動してくることになります。
落ち着いた雰囲気の建物で、駐車場は十分な広さが用意されています。
バリアフリーも行き届いているので、高齢者や体の不自由な方も利用に支障ありません。
(アクセス)ごめん・なはり線「よしかわ駅」から徒歩9分
<土佐清水斎場>
土佐清水斎場は土佐清水市が運営する公営斎場です。
1999年に開場され、周りを豊かな自然に囲まれた落ち着いた雰囲気の施設です。
葬儀ホールと火葬場が併設されており、大型炉2基と霊安室が完備されているため、利用しやすくなっています。
(アクセス)「古津賀駅」からタクシー45分
互助会の組織とは
互助会の「歴史」や互助会の「仕組み」、そして全国的な「業界団体が設立された経緯」などをご紹介いたします。
互助会の仕組みや組織については、こちらの記事も参考になると思います。
ぜひご覧ください。
>>【互助会とは?】互助会の仕組みや選び方、加入方法について解説
互助会の歴史
互助会の歴史が始まったのは、1948年横須賀のことです。
第二次大戦が終わってから3年が経過していましたが、まだまだ物資は不足し、人々の生活も苦しい時代でした。
しかし、戦争の苦しみから抜け出したことで、世の中には少しずつ明るさが見えるようになり、家族の冠婚葬祭といった節目の行事はきちんとやりたいと考える人が増えていました。
そうした状況で、多くの人たちが集まってお金を出し合い、衣装や道具を購入して共有するしくみの互助会を始め、全国に広まっていきました。
日本が高度成長期を迎える1970年代に入ると、経済的な豊かさが人々の生活水準を高め、冠婚葬祭にもお金が使えるようになっていきました。
互助会加入者もその流れに伴って、右肩上がりで増えていくことになります。
若者たちが都会に集まるようになり、そこで将来の結婚に備えて互助会に加入するという流れもできていきました。
バブルが崩壊する1990年代以降は、日本社会において少子高齢化が大きな問題となります。
その影響で、「葬儀」の需要が高まり互助会の事業の中心となっていきました。
互助会の仕組み
互助会は「相互扶助」という、会員同士が助け合うことを基本精神としています。
互助会に加入して会員となると、まずは用意されたプランの中から利用したいものを選びます。
そのプランに設定された金額のために、月々数千円の積立をしていくことになりますが、積立期間が5年~10年と非常に長期間に渡ることが特徴です。
この積立期間を全て払い終えると、申し込みをしたプランが利用できるようになり、その権利は生涯続くことになります。
物価上昇があった場合にも追加料金は必要ありません。
積立期間中にプランを利用したい場合は、残金を全て支払いをすれば同じように権利を得ることができます。
会員数が多い互助会であれば、預り金の金額も巨額になります。
この資金力を活かして、冠婚葬祭用の式場建設に充てたり、設備の購入をしたり、スタッフの雇用をしたりして、会員サービスを充実させています。
また、互助会の多くは関連企業を運営しており、貸衣装や飲食、返礼品、写真撮影等のサービスを提供しています。
その他、企業や店舗などと提携することで、会員は割引になる特典をつけているケースも多く見られます。
全国的な互助会組織
日本国内にある互助会は約250で、それらは独立して運営されている組織です。
会員数の総数は「約2240万人」、互助会が預かっているお金の総額は「2兆5000億円」にも上ります。
そして、国内で営まれる葬儀の約2割を互助会が扱っています。
高度成長期の1970年代になると、経済的に豊かになったことや都市部に若い人が集まるようになったことで、互助会は大幅に会員数を増やすことになります。
そうした状況に対応して、新たな互助会が次々に創設されていきますが、中には早々に経営に行き詰まることになり、経営破綻してしまう互助会も現れました。
その当時は互助会運営の統一ルールが確立されておらず、破綻した互助会の会員に対して積み立てていたお金が戻されなかったため、社会的に大きな批判を受けることになりました。
このままでは互助会全体のイメージダウンになる、と危惧した関係者が集まり、全国的な業界団体を創設する動きが進められました。
1972年に経済産業省の管轄の下、全国の208の互助会が加盟して、「全日本冠婚葬祭互助協会」が設立されることになります。
互助会の健全な経営を確保するために、協会が中心となって運営の統一ルール策定に取り組んでいきます。
この統一ルールができたことで、全国にある互助会の連携体制ができることになりました。
会員は転居した場合にも、転居先に積立金を引継ぎさせることが可能になるよう規定されました。
高知県で互助会に加入するメリット・デメリット
高知県で互助会に加入することの「メリットとデメリット」は、どのようなことがあるでしょう。
メリット
互助会に加入することの一番のメリットは、月々数千円程度の積立をしていくだけで、将来にかかる冠婚葬祭費用を用意できることです。
そして、万が一の際にはすぐに相談できる相手が決まっているため、慌てることがありません。
さらに、会員には特典として、互助会の関連企業や提携しているお店・企業から割引でサービスを受けることができます。
デメリット
互助会の積立は、加入後5年~10年間という長期間に渡って続けられ、総額では「30万円~50万円程」の金額になります。
ただし、このお金の使い道は、加入時に申し込んだプランだけとなりますので、お金が固定化されています。
また、事情があって手元に現金が必要な場合には、互助会を解約すれば積立金は返金されますが、手数料が差し引かれるので注意が必要です。
それ以外にも、互助会が出しているプランの種類は限定的であることや、積立金だけでは冠婚葬祭に必要な金額には不足することなどは、あらかじめ確認しておいたほうがいいでしょう。
互助会の加入で注意すべきこと
互助会に加入する際の注意点をチェックしておきましょう。
互助会の積立金は葬儀費用の全額を賄えない
互助会の加入の際には、月々数千円の積立をすることで冠婚葬祭にかかる費用に備えることができるというのがメリットとされています。
しかしながら、この積立金だけでは実際の冠婚葬祭の式典にかかる費用をすべて賄うには十分ではありません。
積み立ては、「5年~10年」といった長期間続けられ総額で「30万円~50万円」になります。
ただし、この金額は申込んだプランだけの料金です。
プランに含まれているのは、基本的な装具や運営にかかるサービス分だけで、会場の利用料、飲食代、返礼品代、宗教者への謝礼、火葬代などは入っていません。
そのため、別途の契約が必要になります。
参列する人数によって変動しますが、「100万円~150万円程度」は考えておいたほうがいいでしょう。
解約には手数料が必要
互助会の積立と似ているものとして、銀行の定期預金や保険会社の生命保険などがあります。
ただし、定期預金や生命保険を解約する際には、手数料は必要ありませんが、互助会を解約する場合は、返金される際に積立金から手数料が差し引かれます。
この仕組みに納得せず、訴訟にまで発展したケースもありました。
かつては、互助会運営の統一ルールがなかったため、25%という法外な手数料を差し引いていた互助会もありましたが、現在では「10%~15%」に規定されています。
経営破綻の可能性もある
1970年代の高度成長期には、日本の経済が大きく成長したため、人々の暮らしも豊かになりました。
冠婚葬祭にもお金を使うようになり、互助会加入者が大幅に増えることになります。
この流れに合わせて、新規の互助会が次々に創設されましたが、一部の互助会では経営がうまくいかず、早々に破綻するケースもありました。
その当時はまだ互助会運営の統一ルールができていなかったため、互助会が破綻すると会員が積み立てていたお金は、一切返金されることがありませんでした。
これは、社会的にも大きな問題として取り上げられることになります。
互助会は民間企業が運営しているため、経営が回らなくなれば、破綻することは避けられません。
5年~10年という長期間の積立をして、プラン実行までには10年以上経ってからというケースも少なくありません。
これほどの長い間自分のお金を預けたままになるということを考えると互助会の経営状態はしっかり確認しておく必要があります。
統一ルールが確立されて、積立金の半額は公的機関に保全されるようになりましたので、万が一互助会が経営破綻しても、保全されているお金は必ず戻ってきます。
互助会の選び方
互助会を選ぶ際にはどうすればよいか確認しておきましょう。
情報収集
将来のために互助会に加入することを考えるようになったら、まずは情報収集していきましょう。
大半の互助会では、独自のサイトを立ち上げており、そのサイトを通じて情報発信をしています。
基本的な情報はそこで獲得できますので、興味がわいた互助会があれば、サイトから資料請求しさらに詳しい情報を得るようにします。
資料の内容に不明点や疑問点があれば、担当窓口にどんどん質問していきましょう。
特にお金に関する事柄について、疑問を完全になくした状態になってから先に進めることが大切です。
自宅近くの互助会
互助会加入後は、5年~10年という長期間に渡って積立を続けます。
その間は、互助会の事務所がどこにあるかというのは気になることはありませんが、実際にプランを利用して冠婚葬祭の式典を行うということになれば、担当者としっかり打ち合わせをしなければなりません。
こちらの自宅に来てもらうにしても、先方の事務所に向かうにしても、あまり遠く離れていると大きな負担になります。
可能であれば、自宅近くに事務所がある互助会を選ぶことがおすすめです。
経営状態をチェック
互助会の会員になると、5年~10年間は積立をしていき、完納後も実際にプランを利用するまでは預けたままです。
完納から10年以上たってやっと利用する、ということも少なくありません。
これほどまでに長期間、まとまった額のお金を預けたままにするということを考えると、互助会の経営状態がどうなっているのかは、常にチェックしておく必要があります。
銀行や保険会社といった金融機関には、国など公的機関が定期的に検査を行っていますが、
互助会にはそうしたチェック体制がありません。
会員自身が、互助会が公開している経営情報などを見て問題ないかを確認しておくことになります。
またネット上の「口コミ」情報などもみておくことをおすすめします。
【高知県内で互助会に加入するならどこ?】高知県内の葬儀事情・斎場を紹介、互助会加入の注意点や選び方を紹介 まとめ
高知県では、古くからの葬儀慣習はまだ一部で残っていますが、以前よく見られたような大人数が集まる葬儀形態は少なくなってきています。
家族葬など「小規模な葬儀が主流」となり、葬儀にかける費用も年々少なくなってきています。
互助会の事業の展開も、このような社会情勢に合わせて変わってきています。