岐阜県は、日本の中部地方に位置し、人口約200万人の都市です。
山と川に囲まれた自然豊かな地域で、東京や京都の中間地点にあり、名古屋のちょうど北にあります。
北部の飛騨地域は、御嶽山、乗鞍岳、奥穂高岳など、標高3000メートルを超える山々が連なっている山岳地帯です。
岐阜県で葬儀にかける費用は、「131万7189円」で全国26位となっています。
葬儀における昔からのしきたりは一部残っていますが、かつてメインであったような多くの人が参列する一般葬のスタイルは少なくなってきており、「家族葬を中心」とした限られた人が故人を送る規模の小さな葬儀が主流となってきています。
それにともない葬儀費用は次第に低下してきています。
互助会に加入することによって、月々わずかな積立を続けるだけで、将来必要になる葬儀や結婚式に備えることができます。
また、万が一の際にはすぐに相談できるので安心感を得ることができます。
ただし、積立金だけで葬儀や結婚式に必要な費用のすべてを賄うことができないことや、互助会のプランは限定的であること、また互助会の解約には手数料が必要となること等はあらかじめ知っておく必要があります。
目次
岐阜県の互助会
岐阜県内で事業展開している「3つの互助会」をご紹介します。
株式会社岐阜冠婚葬祭互助会
岐阜冠婚葬祭互助会は、昭和33年(1957年)に岐阜市を本店として創設されました。
現在では正社員91名パート186名が働く大きな組織となっています。
岐阜県内に、結婚式場2か所と葬儀ホール13か所を保有しており、会員向けに特別価格で利用できるようにしています。
関連事業として、結婚情報システム、生花事業、損害保険・生命保険代理店業務、旅行業、運送業等を行っています。
株式会社アスピカ
株式会社アスピカは、昭和44年(1969年)に福井県福祉市を本店として創設され、岐阜市にも岐阜本部を設置しています。
現在では313名のスタッフが働く組織となっています。
冠婚葬祭互助会事業の他、結婚式場の運営、介護福祉事業、商品流通業、貸衣装事業などを行っています。
互助会の会員向けにアスピカカードを発行し、県内の多くのお店で特典が受けられるサービスが展開されています。
株式会社レクスト岐阜
レクスト岐阜は昭和53年(1978年)に岐阜市を本店として設立された互助会です。
現在では90名のスタッフが働く組織となっています。
日本全国10県のネットワークを持つ、アルファクラブグループの一員としてサービスを提供しています。
岐阜県内に広く営業展開しており、グループ企業と合わせて21ヵ所の葬儀ホールを保有しています。
用意されているのは、毎月3000円を120回積み立てるプランで、将来の葬儀に備えることができます。
アルファクラブグループではアルファカードを発行しており、加盟店での割引サービスを受けることができます。
岐阜県の葬儀時事情
岐阜県の葬儀事情について、「葬儀の慣習」や「費用」、「主な斎場」からご紹介します。
特徴
岐阜県では、通夜振る舞いに参加するのは、親族と葬儀の手伝いをした葬式組と呼ばれる近隣の方に限られます。
その際に、親族はお菓子を持参し、皆で分けて食べる風習があります。
岐阜県恵那市では、香典返しに「ビール券」を使用するという珍しい地域です。
全国的にも、こうした風習があるのはこの地域だけといわれています。
岐阜県南東部の東濃地方では、80歳を超えて亡くなられた方の葬儀では「おめでた葬礼」を行う慣習があります。
竹の加護に小銭を入れ、こぼれた小銭を撒きます。
長寿を祝うとともに、拾った人にもご利益があると言われています。
費用
2017年一般財団法人 日本消費者協会「第11回 葬儀についてのアンケート調査」によると、岐阜県は全国26位の131万7189円となっています。
地域によっては、昔からの葬儀スタイルが主流となっているところもありますが、近年では家族葬など小規模な葬儀がメインとなってきています。
それに伴い、葬儀費用も低下しており、この流れは今後も続くものと考えられています。
斎場
岐阜県内の「主な公営斎場」をご紹介します。
<岐阜市斎苑>
岐阜市が運営する公営斎場です。
市内の中心部から比較的近く便利な立地にあり、ゆったりとしたスペースで落ち着いた雰囲気の施設です。
葬儀ホールと火葬場が併設されているため、移動が不要で便利です。
(アクセス) JR「岐阜駅」からタクシー10分
<大垣市鶴見斎場>
大垣市が運営する公営斎場ですが、立地・交通のアクセスがよく、地元では広く知られている施設です。
葬儀ホールと火葬場が併設されており、簡易宿泊もできるので、利用者に負担が少ないと評判です。
(アクセス) 樽見鉄道「大垣駅」よりタクシー10分
<関市総合斎苑わかくさ>
関市が運営する公営斎場です。
ゆったりとした造りで清潔感があり、バリアフリーも行き届いた施設です。
葬儀ホールと火葬場が併設されているため、移動の負担がなく高齢者や身体が不自由な方にも安心です。
(アクセス) 長良川鉄道「関駅」から徒歩9分
互助会の組織とは
互助会の「歴史」や「互助会の仕組み」、そして全国的な「業界団体が設立された経緯」などをご紹介いたします。
互助会の仕組みや組織については、こちらの記事も参考になると思います。
ぜひご覧ください。
>>【互助会とは?】互助会の仕組みや選び方、加入方法について解説
互助会の歴史
互助会の歴史は1948年横須賀から始まりました。
第二次大戦が終わって、戦後の焼け野原から復興に向けて進み始めた頃です。
庶民の生活では物資が不足しており、日々の暮らしがやっとという状況でした。
それでも家族の結婚や葬儀といった節目には、きちんとした式を挙げてあげたいと思う気持ちが高まっていき、多くの人たちがお金を出し合って装備を揃え、相互に利用する仕組みができていきました。
1960年代から1970年代の高度成長の時代に入ると、日本経済は急激に成長し、庶民の生活も一挙に豊かなものになっていきました。
それに伴い、互助会に加入し将来の冠婚葬祭に備える人も急速に増えていきました。
特に都市部では、仕事を求めて集まった若者が増え、将来の結婚のために互助会に加入する会員が急増します。
1980年代からのバブル期以降の日本においては、少子高齢化社会へ向かっていくことが明らかになり、互助会の事業も、「葬儀を中心」として発展し、全国各地に葬儀ホールの建設が進むようになっています。
互助会の仕組み
互助会の運営は、「相互扶助」という方針のもと、会員同士が助け合うということが基本的な考え方となっています。
互助会に加入した会員は、まず利用したいプランを選び、そのプランに設定された積立をしていきます。
積立金は月数千円で負担のない金額となっており、「5年~10年間」という長期で続けることが特徴です。
積立をすべて終えると、希望したプランが会員価格で利用できる権利を手にすることになり、生涯に渡って使えるようになります。
物価上昇した場合においても、追加料金は必要ありません。
積立中であっても、残金を払えば同様の権利を取得します。
互助会は、多くの会員から毎月積立金を預かっています。
その豊富な資金を使って冠婚葬祭のための施設の建設や、設備の購入、また従業員を雇ってサービスを提供しています。
多くの互助会では、冠婚葬祭に関連した事業を展開しており、会員向けに貸衣装、飲食、返礼品、写真撮影などを会員価格で利用できるような仕組みとなっています。
全国的な互助会組織
日本国内の冠婚葬祭互助会は約250あり、それぞれの組織は独立して運営されています。
これらの互助会に加入している会員の総数は「約2240万人」、預かっている積立金の合計は「2兆5000億円」にもなります。
国内で営まれる葬儀の約2割は互助会が執り行っています。
高度成長期に互助会は大きく会員数を増やし、事業を拡大していきました。
そうした状況から、新たな参入も急激に増えましたが、全てがうまく行っていたわけではありません。
中には早々に経営に行き詰り破綻に追い込まれる互助会も現れるようになりました。
その当時は、互助会運営に関する明確なルールができておらず、破綻した互助会の会員には積立金の返金がされず、社会的な問題にもなりました。
この状況に危機感を持つ関係者も増え、互助会がしっかりとした形で運営されるよう、全国的な組織を立ち上げるよう進めていくことになりました。
1972年、経済産業省の管轄の下、「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会」が創設され、国内の208の互助会が加入しました。
協会が先頭となり互助会を運営するための統一ルールが作られ、日本各地にある互助会同士で連携する仕組みも構築されました。
互助会会員は転居した際に、転居先の互助会に積立金を引き継ぐことができるように、ルールとして定めました。
岐阜県で互助会に加入するメリット・デメリット
岐阜県で互助会に加入することについて、「メリットとデメリット」を確認しておきます。
メリット
互助会に加入すると、月々数千円の経済的に負担がない積立を続けていくだけで、この先必要になる冠婚葬祭に備えることができます。
さらに、いざという時の相談先が確定しているので「安心」です。
また、互助会の会員向けサービスとして、様々な提携ショップや提携企業の商品やサービスの割引を受けることができる、というメリットがあります。
デメリット
互助会の積立金は、申込んだプラン以外に使うことができなくなり固定化する、というのが大きなデメリットです。
そして、事情があってどうしても現金を用意しなければならない状況で互助会を解約する場合、手数料が差し引かれて返金となります。
こうしたデメリットの他に、互助会のプランは限られていることや、積立金だけで冠婚葬祭の費用全部をカバーできないことなどは、事前に認識しておく必要があります。
互助会の加入で注意すべきこと
互助会に加入する際に注意すべきことをチェックしておきます。
互助会の積立金は葬儀費用の全額を賄えない
互助会では、毎月数千円の積立を続け行くことで将来必要になる冠婚葬祭費用を用意できることをメリットとしています。
しかし、この積立金だけでは冠婚葬祭の式にかかるトータルの費用には足りないということは頭に入れておく必要があります。
互助会の積立期間は「5年~10年」の長期間ですが、月々数千円ですので、トータルの金額は「30万円~50万円程度」になります。
このお金は申込んだプランのための金額ではありますが、プランに含まれているのは、基本的な装具や式典の運営サービスといったところまでです。
式場利用料、飲食代、返礼品代、宗教者への謝礼、火葬代はプラン外になりますので、別途支払いの必要があります。
参列する人数によって大きく変動しますが、「100万円~150万円程度」は考えておいたほうがいいでしょう。
解約には手数料が必要
銀行の定期預金や生命保険も毎月決まった金額を積み立てていくものですが、互助会の積立金はそれらとは違って、解約するのに手数料が差し引かれることを知っておいたほうがいいでしょう。
どうしても手元に現金が必要になった会員が互助会を解約した際に、手数料を差し引かれたことを、不服として訴訟になったケースもあります。
協会が全国的な運営ルールを構築する前には、25%といった高額の手数料を引いていたケースもありましたが、現在ではルールによって「10%~15%」となっています。
経営破綻の可能性もありうる
日本経済が急速に発展した高度成長期には、人々の生活も豊かになりました。
若い人たちは将来の結婚に備え互助会に加入するという流れが広まることになりました。
そうした状況をみて、新たな互助会が次々に立ち上げられていきましたが、全ての互助会がうまくいっていたわけではなく、中には経営的な問題から破綻してしまうケースも現れてきました。
かつては、互助会運営のルールができておらず、破綻した会員の積立金が返金されなかったことで問題となりました。
互助会は公共団体ではなく、私企業が運営しているものであり、経営に問題があれば破綻の可能性はあります。
そこに長年お金を預けておくことを考えれば、加入前に経営状態はチェックしておいた方が安心できます。
現在では、互助会運営のルールが確立され、積立金の半分は必ず保全される仕組みができています。
万が一、経営破綻した場合にも保全されている分は返金されることになっています。
互助会の選び方
互助会加入を考えている方は、「どのように選べばいいのか」チェックしておきます。
情報収集
互助会加入を検討する場合、まずは情報収集をしっかりやっておきましょう。
多くの互助会では、「ウェブサイト」を通じて情報発信していますので、その内容を確認しじっくりと選んでいきましょう。
その中で気になるものがあれば、資料請求をしていきます。
情報収集しているうちに疑問や不明なところがあれば、どんどん質問していきましょう。
特にお金に関することは、100%理解できるようにしておくことです。
自宅近くの互助会
互助会の会員になってから当分の間は積立を続けていくだけですので、互助会事務所の場所は問題にはなりませんが、実際に冠婚葬祭を執り行う場合には互助会担当者との打ち合わせが必要になるため、離れたところにある互助会だと大変になります。
来てもらうのも、こちらから行くにも労力がかかるため、何度も打合せするのは難しくなるかもしれません。
担当者が近くにいると、ちょっとしたことでも気軽に相談できるのがいいところです。
経営状態をチェック
互助会の積立期間は5年~10年と非常に長期に渡ります。
そして、完納した後も、プランの利用までは預けたままになります。
人によってはプランを実行するのは、10年20年後ということもあり得ます。
それまでの間、この互助会が運営されているのかというリスクがあります。
金融機関や保険会社などは経営の健全性を外部がチェックしますが、互助会にはそこまでのチェック体制はありません。
「加入者は自分たちで経営状態を確認しておく必要があります。」
基本的に互助会の経営情報は公開されていますので、適宜チェックしておくといいでしょう。
できればネット上の「口コミ情報」も見ておくことをおすすめします。
【岐阜県で互助会加入を検討するなら?】岐阜県の葬儀事情や斎場、互助会の歴史や選び方を解説 まとめ
岐阜県は、古くからのしきたりや慣習がまだ多少残っていますが、他県と同様に、しだいに「家族葬を中心」としたコンパクトな形の葬儀がメインとなってきています。
そのため、葬儀にかける費用も、今後は低下していくと考えられます。
互助会の事業展開も、こうした社会の動きに対応していくと思われます。