滋賀県は、日本の近畿地方に位置し、日本一大きな湖として有名な琵琶湖がある県として知られています。
人口141万人で、京都・大阪の通勤通学圏として文化的・経済的との強い結びつきがあります。
滋賀県内にある「代表的な互助会はこちらの2つ」です。
- 株式会社セレマ
- 株式会社日本セレモニー
滋賀県での葬儀にかける費用は、全国45位の「100万1932円」で、他県との比較では少ない金額でした。
滋賀県内で古くから伝わる葬儀慣習の一部は今でも残っていますが、かつて多く営まれたような、近くに住む人たちが総出で参列する大きな規模の葬儀は、次第に数を減らしており、家族葬を中心とした小規模な葬儀がメインとなってきています。
それに伴って葬儀にかける費用も、年を追うごとに低下を続けています。
互助会の会員となることで、月々低価の積立をしていき、先々の冠婚葬祭に必要なお金を用意することができます。
また、いざというときの相談先があるという安心感も得ることができます。
ただし、互助会の積立だけでは、冠婚葬祭にかかる費用のすべてを賄うことができないことや、プランの種類が限られていること、また解約の際には手数料が引かれることなどは知っておく必要があります。
目次
滋賀県の互助会
滋賀県内で営業展開している「2つの互助会」をご紹介します。
株式会社セレマ
セレマは昭和34年(1959年)に京都で創業しました。
60年以上の長い歴史を持っている互助会です。
京都、滋賀、岡山に13ヵ所の結婚式場があり、セレマグループ葬祭部門として京都、滋賀、岡山、大阪、広島、福井、東京の119カ所に「あんしん祭典」を展開しています。
会員口数980,339口(令和2年度)、グループ企業を含めた従業員数は900名という大きな組織です。
滋賀県内には、33ヵ所の葬儀ホールと2か所の結婚式場を保有し、会員向けに利用提供しています。
株式会社日本セレモニー
日本セレモニーは1972年(昭和47年)に、山口県下関市で創業し、現在では会員数約90万口、前受金約1391億円を保有する大規模な互助会となっています。
滋賀県内には大津市に営業拠点を構え、葬儀ホール3か所を保有しています。
グループ企業では、ホテル、貸衣装、飲食、運送、介護、仏壇・仏具、墓石販売といった事業を展開しており、互助会の会員は割引価格で利用できるようになっています。
滋賀県の葬儀時事情
滋賀県の葬儀事情について、「葬儀の慣習」や「費用」、「主な斎場」をご紹介します。
特徴
滋賀県では浄土真宗を信仰する人が多いことから、葬儀にも「浄土真宗の儀式」が取り入れられることが多くあります。
「おかみそり」といわれる、葬儀の際にお坊さんが故人の髪の毛に剃刀を宛てる儀式があります。
自宅で葬儀を行って出棺する際には、玄関を通さず、縁側や窓から出すということも多く行われます。
玄関は人が通る場所であり、死者の魂が通るのは不吉だと考えられているからです。
その他に、「こうぎ」といわれる習慣があり、近隣の人が香典を渡すのは葬儀の受付ではなく、葬儀が終わった翌日の会食に招待されたときに持っていくとされています。
費用
2017年一般財団法人 日本消費者協会「第11回 葬儀についてのアンケート調査」によると滋賀県は100万1932円で全国45位となっており、全国的にも葬儀にお金をかけない地域となっています。
他の地域と同様に、以前は多くの関係者が参列するような大規模な一般葬は少なくなり、家族葬の割合が高まってきています。
それに伴い、葬儀の規模も年々縮小され、葬儀にかける費用も低下を続けています。
今後もこうした傾向が続くものと考えられています。
斎場
滋賀県内の主な公営斎場をご紹介します。
<大津聖苑>
大津聖苑は、滋賀県大津市にある公営式場です。
市内の方は割引料金で利用が可能です。
葬儀ホールと火葬場が併設された施設ですので、移動の負担がなく、高齢者や体の不自由な方には便利と評判です。
(アクセス) 京阪石山坂本「錦駅」からタクシー5分
<甲賀斎苑>
甲賀斎苑は、甲賀市にある公営斎場です。
葬儀ホールと火葬場が併設されています。
葬儀ホールは100席まで収容可能、控室は夜間滞在もできます。
最寄り駅から歩いて行ける利便性もあります。
(アクセス) JR草津線「甲南駅」から徒歩9分
<野洲川斎苑>
野洲川斎苑は、滋賀県守山市にある公営斎場です。
葬儀ホールと火葬場が併設された施設で、家族葬から一般葬まで幅広く対応可能です。
ペットの火葬にも対応した施設です。
豊かな自然に囲まれており、厳かな気持ちで故人を送り出すことができます。
(アクセス) 琵琶湖線「野洲駅」からタクシー10分
互助会の組織とは
互助会の「歴史」や「互助会の仕組み」、そして全国的な「業界団体が設立された経緯」などをご紹介いたします。
互助会の仕組みや組織については、こちらの記事も参考になると思います。
ぜひご覧ください。
>>【互助会とは?】互助会の仕組みや選び方、加入方法について解説
互助会の歴史
互助会の誕生は、戦後間もない1948年にまでさかのぼります。
復興に向けて歩き出したばかりで、庶民の生活には物資が不足していた時代のことです。
日々の暮らしは大変でも、家族の冠婚葬祭ぐらいはきちんとやってあげたいという想いを持つ人が増えたことで、会員同士で少額のお金を積立て助け合う仕組みができていきました。
1970年代になると、日本経済は目覚ましく発展を遂げていき人々も豊かな生活を手にすることになります。
それと歩調を合わせて、互助会に加入する人の数もどんどん増えていくことになります。
多くの工場ができたことで若い人たちが都市部に住むようになり、自分たちの結婚に備えて互助会に加入しようという風潮が広がりました。
その後、日本経済はバブルを迎え、次第に少子高齢化社会へと進んでいきました。
結婚よりも葬儀の需要が高まり、互助会の事業もこうした社会情勢と合わせて展開されています。
互助会の仕組み
互助会では、会員同士がお互いに助け合う「相互扶助」という考え方が基本となっています。
加入する際には、自分が利用したいプランを選び、そのための積立をしていきます。
月々数千円という負担のない金額で、「5年~10年」という長期間続けていくのが特徴です。
積立期間を終えて完納すると、当初選んだプランを会員価格で利用できる権利を得ることになります。
この権利は生涯にわたって続くことになります。
積立期間中であっても、残金を払ってしまえば同じように権利を手にすることが可能です。
互助会は、多くの会員から毎月の積立金を預かっていくことになり、豊富な資金を確保しています。
その資金を活用して冠婚葬祭に使う建物の建設資金に充てたり、設備を購入したり、従業員を雇用してサービスを提供しています。
多くの互助会では、冠婚葬祭に関連した事業をグループ会社等で運営しているケースが多く、飲食、貸衣装、旅行、写真撮影などのサービスを会員向けにお得な価格で提供するサービスを用意しています。
全国的な互助会組織
結婚式や葬儀を取り扱う冠婚葬祭互助会は、全国に約250の組織があり、それぞれが独立した形で運営されています。
全国の互助会会員の総数は「2240万人」、その積立金の総額は「2兆5000億円」という大きな金額となります。
国内で年間に営まれた葬儀のうち、「約20%」は互助会が関わっています。
日本の高度成長期には、経済が大きく成長しましたが、それに合わせて互助会の加入者も急激な伸びを見せることになります。
そこに目をつけて、新規の互助会が次々に創設されていきましたが、中には経営体制がしっかりとできておらず、資金管理もずさんであったため、破綻する互助会が現れるようになっていきます。
しっかりとしたルールも作られていなかったこともあり、破綻した互助会の会員には返金もされず、互助会に対して社会的な批判の声があがるようになっていきました。
この状態が続けば、将来の互助会運営に差し支えるとの危機感が高まり、全国の互助会が力を合わせ健全な運営ができるようにしようという動きが広まりました。
そして、経済産業省の管轄下で「一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会」が創設され、208の互助会が加盟しました。
この協会の主導のもと、互助会を運営するための統一ルールが作られ、全国の互助会が連携する仕組みを構築していくことになります。
互助会の会員は、転居した場合にも転居先の互助会に積立金を引き継ぐことができるようになっています。
滋賀県で互助会に加入するメリット・デメリット
滋賀県で互助会に加入することについて、「メリットとデメリット」を確認しましょう。
メリット
互助会に加入することのメリットは、毎月の少額の積立を続けていくことで、経済的な負担なく将来の冠婚葬祭にかかる費用を積み立てることができることです。
また、いざという時に相談できる相手がいるということも心強い要素です。
その他にも、互助会では会員向けに特別なサービスを提供しているところが多く、提携のショップや企業の商品・サービスを割引価格で利用できるようになっています。
デメリット
互助会の会員になることのデメリットとしては、積立金が固定化することです。
申込んだプラン以外にそのお金は使うことができなくなります。
また、事情があってどうしても現金が必要な状況になったときに、互助会の契約を解約して積立金を返してもらう場合に、手数料が引かれます。
その他のデメリットとして、プランのバリエーションが限られていることや、積立金だけで冠婚葬祭にかかるトータルの費用は賄えないことは、事前によくチェックしておいたほうがいいでしょう。
互助会の加入で注意すべきこと
互助会に加入する際に注意すべきことを見ておきましょう。
互助会の積立金は葬儀費用の全額を賄えない
互助会に加入するとプランで定められた月数千円の積立を続けていきます。
経済的な負担なく将来の出費に備えることができるのが大きなメリットですが、この積立をしておけば、冠婚葬祭にかかる全ての費用をカバーできると考えているとがっかりすることになります。
互助会の積立は、5年~10年という長期間続けられますが、月々数千円ですので、トータルの金額は「30万円~50万円程度」です。
プランの金額はこれで支払うことができますが、プランに入っているのは、基本的な装具や式典の運営サービスの料金程度です。
式場利用料、飲食代、返礼品代、宗教者への謝礼、火葬代はプランには入っていません。
参列者の人数によって違ってきますが、「別途100万円~150万円」ほどは必要になると考えておくほうがいいでしょう。
解約には手数料が必要
月々積み立てるものとして、定期預金や生命保険などがありますが、それらを解約するとしても手数料がかからないのが一般的ですが、互助会の積立金は解約するのに手数料が必要なことは意外と知られていません。
どうしても現金が必要になって、解約手続きをしたとしても、手数料を引いた金額が手元に戻ってくるということになります。
全日本冠婚葬祭互助協会が統一ルールを作る前は、手数料として25%という法外な金額を差し引いている互助会もありましたが、現在では「10%~15%」に定められています。
経営破綻の可能性もありうる
日本経済が大幅に成長した高度成長期には生活が豊かになり、若い人が将来の結婚に備えて互助会に加入するケースが急激に増えました。
そうした状況を見て、新たな互助会を立ち上げる企業も増えましたが、中には甘い見通しで始めたため資金繰りもずさんで、経営破綻するケースもありました。
当時は、互助会運営のルールもしっかりできていなかったため、会員への返金がされず、社会的な問題となりました。
互助会は公共事業ではありませんので、経営に問題があれば場合によっては破綻する可能性もゼロではありません。
加入者はこのことを事前に知っておく必要があります。
ただし、互助会運営の統一ルールができたことで、積立金の半分はどんなことがあっても保全されるような仕組みが構築されています。
互助会の選び方
互助会加入を考えている場合に、「どのように選べばいいのか」をチェックしておきましょう。
情報収集
互助会加入前には、できるだけ多くの情報を収集しておきましょう。
互助会の「ウェブサイト」を見ておくと、プランの内訳や運営会社の概要を知ることができます。
そこから興味がある互助会に資料請求をして詳しい情報を得るようにします。
情報収集の段階では、少しでもわからないことがあれば、躊躇せずどんどん質問していきましょう。
特にお金が絡む話しについては、100%理解できるまで確認しておくことをおすすめします。
自宅近くの互助会
互助会に加入後は、積立を続けていくだけなので、互助会の場所は気になりませんが、葬儀や結婚式を執り行うとなると、担当者と何度も打ち合わせをすることになります。
互助会の事務所と自宅が離れた場所にあると、自宅に来てもらうにしても、こちらから事務所に行くにしても時間と労力がかかります。
近くにいるほうが何かと相談もしやすくなりますので、自宅近くにある互助会を選ぶといいのではないでしょうか。
経営状態をチェック
互助会の積立期間は「5年~10年」という長期間になります。
積立完納後は、結婚式や葬儀の費用として使うまで、そのまま預けておくことになります。
人によっては10年以上になることもあるでしょう。
その期間中に互助会の経営状態がおかしくならないかは調べておいたほうがいいでしょう。
万が一、互助会が経営破綻に追い込まれることになれば、預けているお金は「半額」しか戻ってきません。
互助会の経営に関する情報も公開されているものがありますので、出来る範囲で調べておきましょう。
また「口コミ等」もネットで見ておくといいでしょう。
【滋賀県の互助会といえばどこ?】滋賀県の葬儀事情や費用、互助会の選び方や注意点を解説 まとめ
滋賀県は、大阪や京都との結びつきが強いエリアですが、昔からの葬儀慣習も残っています。
葬儀にかける費用は、全国的には低く、今後も家族葬などの小規模な葬儀を行う人が増えることが予想されることから縮小傾向が続くことと思われます。
互助会の事業も、こうした傾向に合わせて展開されていくことになるでしょう。