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「自分のお墓」も登録。横須賀市がまた先進的な取り組みを開始

記事公開日:2018.04.26/最終更新日:2023.05.19

読了予測:約2分

終活を支援する自治体として先駆的な取り組みをしている横須賀市が、これまでのエンディングサポート事業を発展的に解消して、新たな取り組みを開始しました。

「わたしの終活登録」

4月17日に行われた横須賀市長の記者会見の席で公表されました。正式な名称は「(横須賀市)終活情報登録事業」と言います。通称が「わたしの終活登録」。全ての横須賀市民を対象にしたサービスで5月1日にスタートしました。希望する市民は以下の11項目を登録することができます。

  1. 本人の氏名、本籍、住所、生年月日
  2. 緊急連絡先
  3. 支援事業所等
  4. かかりつけ医師やアレルギー等
  5. リビングウィルの保管場所・預け先
  6. エンディングノートの保管場所・預け先
  7. 臓器提供意思
  8. 葬儀や遺品整理の生前契約先
  9. 遺言書の保管場所とその場所を開示する対象者の指定
  10. お墓の所在地
  11. 本人の自由登録事項

なお登録する項目は、本人に意思で自由に選択できるので、登録しない項目があってもOKです。また⑪の「自由登録事項」は1つと限定していないので、これも自由に項目を増やすことができます。

市が責任もって開示してくれる

登録した内容は、登録者が生前に認知症や意識障害などになった場合には、医療機関、消防署、警察署、福祉事務所および登録者が指定した人からの照会に対して、登録項目の⑨遺言書の保管場所とその場所を開示する対象者の指定、⑩お墓の所在地を除いて開示されます。また、死後は登録項目の⑨については指定された人のみに開示、⑩については納骨・墓参を希望する全ての第三者に開示されます。

代理登録も可能

既に本人が意思を伝えることができない状態で、なおかつ本人が登録したいという意思が明確であれば、一部制限はあるものの親族や友人でも登録が可能となっています。

横須賀市のエンディングサポート事業は、より多くの市民に認知してもらう広報活動が鍵でした。今回の新規事業への衣替えによって、アナウンス効果が出ることも狙っていると考えられます。市長の記者会見での発表も大きなポイントですね。エンディングサポート事業では、独り暮らし高齢者は「市が責任をもって納骨までを見届ける」という謳い文句がありました。このサービスも継続されることを期待したいです。行政にしてみれば、それほど多額の予算を必要とする事業ではありません。市民が安心して暮らすことができる施策だと思います。全国に広がりをみせてほしいですね。