初盆の過ごし方・ご供養のまつり方
亡くなった仏様の初めてのお里帰り
皆さん、ご存知のお盆。「盆と正月」などと言って、お盆は年中でも大事な行事です。そのお盆の中でも、人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを「初盆」もしくは「新盆」と呼びます。これは、亡くなった方が仏になって初めて里帰りすると言うことで、とても大切な供養のひとつとされています。しかし、意外とそのやり方を知らない方が多いのが現実です。そこで、基本のやり方をご紹介していきたいと思います。
初盆では、仏壇の前に盆棚を作り、精進料理、初物の野菜やくだもの、故人の好物、花などを添えてちょうちんを灯します。
初盆を迎える家では身内や親しい方を招きます。そして、僧侶にお経をあげてもらい盛大に供養します。お経(棚経)をして頂いたら、茶菓子や精進料理でもてなしますが、僧侶が辞退される場合は「御膳料」を包みます。「お布施」は地方や宗派によってさまざまなようです。また、自宅に僧侶を招いた場合は「御車代」も包みます。ちなみに、盆棚に飾るちょうちんは、故人の近親者が贈るのが慣わしです。ただし、現在では住宅事情により、現金を贈る事が一般的になってきています。基本的には、一万円から二万円の現金を贈ることが多いようです。なお、一般的にはお返しは必要ありません。簡単な食事などでもてなすのが一般的です。もし、近所の方から「御供物」などを頂いた場合は、「志」と表書きした引き物をお渡ししましょう。その引き物の品はお茶、タオルセット、ハンカチなどが多いようです。
ちなみに、間違えやすいのが故人の忌明けより前にお盆を迎えた時。その場合は、翌年が新盆になるので気をつけましょう。
最後に、お盆とは関係ありませんが、日常のまつり方も覚えておきましょう。まつり方は宗派によって違ってきます。
日常の中でもご供養を
仏式では、仏壇を飾ります。基本的にはご本尊と香炉、燭台、花立てを用意しますが、これも宗派により飾り方やしきたりがことなります。毎日、遺影と位牌に手を合わせるようにしましょう。神式では、仏壇にあたる祖霊舎を設け、お参りします。お参りの際には、洗米、塩、水を備え、ちょうちんを灯して二礼二拍手一礼します。キリスト式では死者をまつる習慣はありません。ただ、家庭用の祭壇を設けて祈りを捧げるのも良いとされています。