ごじょクルは、大切なご家族を守るために、冠婚葬祭の積立やセレモニーのご準備をお手伝いをいたします。
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第166話~第168話 おじいちゃんが見つけた答え
★第166話「おじいちゃんが見つけた答え(2)」
営業担当「それでは互助様、もしもこの世に葬儀というものがなかったら、と想像してみてください。どんなお気持ちになりますか?」
おじいちゃんは驚きました。「葬儀がない…!?」
弟のためにと葬儀を行ない、弟の遺言通りに海に散骨したおじいちゃん。これまで、なぜ葬儀をするのかということばかり考えていたおじいちゃんですが、もしも弟の葬儀を行なわなかったら…? おじいちゃんは初めて想像してみました。
(もしも葬儀をしなかったら、私は弟が死んだという現実を受け入れられただろうか…? 生前の弟にもっと良くしてやればよかったという後悔や、悲しみばかりが募って、きっと弟の死を引きずってしまっただろう…)
(そうか! 私は、私なりに弟の葬儀をやることで、私自身も救われていたんだ…!)
おじいちゃんはもう一つ、答えを見つけたようです。(つづく
★第167話「おじいちゃんと男の子(1)」
あれから数日が経ち、次のボランティアの日。おじいちゃんはおばあちゃん、お母さん共に児童養護施設を訪れました。
おばあちゃんは「みんな、元気にしてるかしらね? 今日は何をしようかしら」とわくわくしながら足取りも軽く、お母さんも「子供たちは今日ももちろん元気だと思いますよ! 楽しみですね~」と笑顔。そんな二人におじいちゃんは「私はまず大事な約束があるから、頼んだよ」と声を掛けました。
おじいちゃんたちの姿を見た子供たちは「こんにちはー!」と元気いっぱいに挨拶をします。すると小学1年生の男の子がおじいちゃんに駆け寄り、「おじいちゃん、こんにちは! この間の質問、考えてくれた?」
おじいちゃんはキラキラした瞳の男の子に「ああ、ちゃんと考えたよ」と微笑み、テーブルで向い合って座りました。(つづく)
★第168話「おじいちゃんと男の子(2)」
おじいちゃんは男の子と向い合って座り、ひと言ずつ丁寧に、かつ優しく語りかけました。「人が死んだら、なんでお葬式をするのか。おじいちゃんなりに考えてきたよ」
男の子は「うん!」と元気よく返事をし、ワクワクした目でおじいちゃんを見つめます。
おじいちゃん「お葬式をする一番の理由はね、亡くなった人に最後のお別れを伝えて、亡くなった人が安心して天国へ行けるように送り出すこと。でも、世の中にはたくさんの人がいるだろう? いろいろな人がいて、いろいろな家族があるから、ちょっと違う理由の人もいると思う。でもね、亡くなった人を大事に想って、お葬式をする。それはみんな同じじゃないかな」
男の子はうなずき、「おじいちゃんは紙芝居のおじさんを大事に想って、最後のお別れをしたんだね」と納得した様子。
おじいちゃんは「そうだよ。紙芝居のおじさんは、おじいちゃんの大事な弟だからね」と微笑みました。(つづく)